喫茶「白馬車」
よもやま話
春よ来い!

かつての賑わいが垣間見えるも
時代の流れから、置き去りにされた様な通り
今も、佇む一軒の喫茶店
喫茶「白馬車」の常連客とオーナーがおりなす、よもやま話
為になるとは、思いませんが・・・
開店です。

常連 E

「今日は、冷えますな」
オーナー
「2~3日、暖かな日が続きましたから、少々こたえますね」

常連 E
「寒い日は、温かいココアが一番じゃ」
「家には、買い置きが無いから、ここに来たんじゃが」
「正解じゃ、実に旨い」
オーナー
「ありがとうございます」
「もう後すこしで2月も終わりです」
「冬の寒さも、これが最後でしょう」

常連 E
「そうあって欲しいのぅ」
「年寄りには、冷えは禁物じゃ」

「ところでオーナー、2月を如月と呼ぶが、何故だか知ってますかな?」
オーナー
「・・・」
「考えた事もなかったです、何故なんでしょう」

常連 E
「2月は、寒さを凌ぐために重ね着をするじゃろ」
「漢字で書くと、着物を更に着ると書いて着更着」

「もう一つの説は、だんだん春めいて来る月」
「陽気が増して来ると書いて、気更来と呼ぶんじゃ」
オーナー
「なるほど、そうなんですか」

常連 E
「わしゃ、もう一つの説の方が好きじゃがな」
「他にも呼び名はあるぞ」
雪消月(ゆきけしつき)」
梅見月(うめみつき)」
初花月(はつはなつき)」
「それから・・・」
小草生月(おぐさおいつき)」

オーナー
「昔の日本人は、感性が豊かというか、粋なもんですね」

常連 E
「小草生月なんぞ、なかなか言えんですな」
「春来たらば、草おのずから生ず」
「これは、禅の言葉です」
「どんなに辛く厳しくても、時が来れば草木はおのずと芽をふく」
「言い替えれば、その時を、(人は)どれだけ待てるか、と言うことですかなぁ」

オーナー
「なんだか、深いお言葉ですね」
「一杯のココアで、こんなイイ話を聞けるとは、得した気分になりました」


< お ま け >
寒いさ中の2月。
わずかな窪地に雑草の新芽を見つける事があります。
名前も知らない草でも、一生懸命に生きている。
そんな姿に勇気づけられる季節でもあります。
是非、散歩にでかけてみて下さい。
そして、小さな命の息吹に目を留め、春の喜びを感じてみて下さい。


私は、そんな草花を見つけると、天台宗のお寺で聞いた講和を思い出します。
「一隅を照らす」という言葉です。

人生には、試練がつきもの。
一度は倒れても、いつかは立ち上がる日が来る。
その時期は、人ぞれぞれ違います。
また、その場所は、少しばかりの土しかないと嘆くより、狭くとも陽が当たる場所であり、目を留めた人を癒したり、励ましたりできる場所なのかも知れません。

もうすぐ3月、春がやってきます。

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喫茶「白馬車」
よもやま話
春よ来い!
」への2件のフィードバック

    1. くるくる 投稿作成者

      和尚さんからの受け売りですが(汗)、お役にたてて良かったです~

      返信

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