喫茶「白馬車」
よもやま話 古時計編3

常連 女
「ついでだから、聞いてみようかな」
オーナー
「何でございましょう」
「私で分かる事なら、なんなりとお聞きください」

常連 女
「なんで(時計の時間は)12なの?」
オーナー
「・・・」 「・・・」
「それは、かなり難しい質問ですね」

オーナー
「正しいか分かりませんが」
「こう云う事ではないか、という程度でも構いませんか?」
常連 女
「構わないわ」
「胸のつかえさえ取れれば、それでいいの」

オーナー
「時間の概念を初めて発見したのは、古代エジプト人だと言われています」
「当時のエジプト人は、日時計で大よその時間を計っていました」
「その際、目印に置いた小石の数が12個だったとされています」

常連 女
「そうなの」

オーナー
「じゃ、なぜ12個だったのか・・・」

「古代のエジプト人は、十進法とか十二進法の概念はもっていなかったと思います」
「しかし」
「12という数字は、(現代の)我々より身近な数字だったみたいです」

「その起源は」
「1年を季節ごとに区切ったのが12」
「いちばん身近なものとして、親指をのぞいた指の関節が12」
「そういう感じで、習慣的に12という数字をよく使っていたからじゃないでしょうか」

常連 女
「そうなの」
「たまたま12になったわけね」
「じゃ、10でも11でもよかったんだ」

オーナー
「そう云う事で、よろしいんじゃないでしょうか」
常連 女
「さすが、オーナーなんでも知ってるのね」
「びっくりだわ」

オーナー
「こんな商売をしておりますと、お客様から、いろんな話をお聞きしますので」
「たんなる耳年寄りです」

常連 女
「でも助かったわ」
「これで、スッキリしたもの」

オーナー
「ただし確証はありません」
「ここだけの話にしておいて下さいね」
「笑」


<おまけの話>
時計の起源は日時計です。
短針の動きは、太陽の動きを表していたんですね。
小さな時計が、宇宙とつながっていたとは驚きです。
なんだか素敵ですね。

もう一つ、素敵なお話を
時計は宇宙とつながっている、と言うことは。
コンパスがなくても、東西南北の方角が分かってしまうのです。

晴れた日に限られますが、腕時計を使って方位がはかれるのです。
図のように
① 太陽を背にして、自分の影の方向に短針を合わせます。
② 短針が示す数字(9時)と、仮の南中を示す12時のちょうど中間の方向が北になるのです。

日本の標準時は、明石の天文台を基準にしています。
その為、地域によって多少のズレが生じますが、ちゃんと測れました。
どうです、ちょっと楽しくなりませんか?

 

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