粋に決めよう!センスが光る夏扇子
使い方・選び方
シックな伝統柄かモダンな流行柄か?

7月25日

嗜み(たしなみ)と言う言葉、近頃あまり聞かなくなりましたね。
自分でも使わなくなった言葉なので、辞書で調べてみました。
① 好み 趣味。
② 平常の心掛け 用意
③ つつしみ 節制
④ 物事に対する心得
ああ芸事、武道などの心得
とありました。
きれいな日本語だと思いませんか。
例えば「日本人の常識」と言うより「日本人の嗜み」と言った方が、ちょっとだけ粋と言うか品よく聞こえます。

ここ最近、欲しい物の一つに夏用の扇子があるんですが、この扇子も我々日本人の嗜みの一つではないでしょうか。
お恥ずかしいのは、欲しいなと思って、先ずとった行動が通販サイトを開くことだったんです。
売れ筋のデザインとか値段を調べて、いざ買に行こうとすると「うん?どこで買うんだ?」、世の中便利すぎて、そんな事も忘れているんですね(汗)
色えんぴつビー玉<扇子の種類>

扇子は、用途によって色んな種類があります。
舞踊・芸事用、茶事用、冠婚葬祭用などなど、しかし今回は普段使いの「扇ぎ扇子」についてです。
扇子の流派は、大きく京扇子と江戸扇子に分けられます。
京扇子 女京扇子
扇子と言えば、やはり京扇子が主流です。普段目にする殆どの扇子は京都のものです。
竹骨を30本ほど使って作られ、絵柄も非常に多彩で豊富です。
各工程の職人が分業で仕上げられるため、実用品としての完成度は高いのが特徴です。

江戸扇子 男江戸扇子
京扇子に比べ江戸のものは、シンプルで地味ですが、吉祥柄を基調とした絵柄は粋そのものです。
作りも竹骨が少なく、折幅が広いのが特徴です。
職人も少なく、また一人で全ての工程を仕上げるため、今や貴重な品といえます。

京扇子 男男物
一般的な男物は、サイズが7.5寸(約22cm)のものを指します。
デザインは、落ち着いた色を基調にしたもシックなものが多いです。
最近では、若い層にも受け入れやすい斬新な絵柄も出ています。

京扇子 女2女物
女物は、男物に比べやや小振りの6.5寸(約19.5cm)の物が主流です。
デザインは、草花をモチーフにした華やかなものが多いです。

11

kennyou男女兼用
サイズは中間的な大きさで7寸(約21cm)の物が多く、絵柄も伝統的な落ち着いたものが多く、色んな場面で使えます。

素材 紙・布
和紙で作られたものが多いですが、布(絹)で仕上げられた物もあり、高級感を持たせています。
風量は和紙製のものが強く、耐久性は布製に利があるように思われます。
どちらを選ぶか、これは個人の好みに委ねられます。

ワンポイント
扇子を選ぶポイントは、絵柄や材質と色々ありますが、手に持ったときの質感や使いやすさも重要です、お店(出来れば専門店)で試しながら購入することをお勧めします。
店員さんの指南や説明も為になりますよ。

<扇子の使い方>

持ち方
扇子は、男女で持ち方が違います。日本人の嗜みとして知っておきましょう。知っていれば、ちょっと鼻高になれるかも。
男 性
扇子の下の部分(要)を握り、親指を相手に見せる様にというのが、男性の持ち方とされます。
女 性
扇子の下の部分(要)を、親指と残りの指で挟み、手の甲を相手に見せる様に持つのが、女性らしい所作とされています。

開き方・閉じ方
開くときは、右手で扇子の下の部分(要)を持ち、左手は中骨の辺りを持ちます。
そして、ゆっくりと右手の親指で開いてゆきます。
こうすることで、絵柄の部分に触れず開くことが出来ます。
片手で勢いよく開くと絵柄が傷みやすいので禁物です。
ヒント
扇子は、最後まで開ききらない方が良いとされます、運がさらに開きますようにと言う縁起担ぎですね。

閉じるときは、左手で中骨を捌くようにし、ゆっくりと右手を使い閉じてゆきます。
両手で閉じようとすると、上手く閉じてくれません。
扇子は繊細なものです、くれぐれも優しく扱うようにしてください。
手に馴染んでくると、自然な感じで扱えるようになりますよ。

扇ぎ方
暑くても、忙しなくパタパタやるのは控えましょう、コツさえ掴めばゆっくり扇いでも、涼しさは得られるようになります。
表(絵柄の方)を相手に向け、胸元より下の位置で首筋から顔の辺りを扇ぎます。
周囲に人が居る場合は特に注意します。人への配慮は「粋」の基本です。

<選び方>

デザイン、絵柄、材質、京か江戸か、選び方は人それぞれ、好みもバラバラ、それでいいんじゃなでしょうか。
夏扇子は実用品です、ご自分で使うのであれば、そう割り切って選ばれては如何でしょう。
ただし選び方のポイントは幾つかあります。

値 段
セール品などもあるので一概には言えませんが、2500円位からの品であれば間違いないのではないでしょうか。

作りの良いもの
扇子の良し悪しは、閉じた状態で見極めます。
扇子は外側の親骨が左右対称に膨らんでいます、これを「矯(た)め」といいます。
この矯めがきれい且つしっかりとしている物は良い物とされています。
また、全体的になめらかに仕上がっている物がいいです、中にはささくれ立っている物があるので注意してください。

最後に、私のオススメの一品をご紹介したいと思います。
竜馬扇子竜馬扇子
地紙に柿渋をほどこして仕上げたもので、耐久性に優れ、使い続けるうちに独特の艶が出てくるのが特徴です。(私のはまだまだです)
少し値段は張りますが、一生ものです。
京都の老舗「宮脇賣扇庵」で、お求めになれます。
只今、コンビニで買ったものと併用しております。

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粋に決めよう!センスが光る夏扇子
使い方・選び方
シックな伝統柄かモダンな流行柄か?
」への2件のフィードバック

  1. しゅう

    完全に開ききって野球の応援でバッサバッサ拍手したり、扇いだりと決して優雅に振る舞わんかったあ(^^;;
    日本人としてお恥ずかしい限りです(-_-)

    返信

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